Boom Boom

アーティスト名に動物の種が入っている、という流れで来た「この１曲」シリーズですが、いよいよ動物という名称そのものを名前にしているバンドの登場となります。The Animalsの「Boom Boom」は、彼らのファースト・アルバムに収められており、1964年10月にリリースされています。

曲としてのオリジナルはJohn Lee Hookerが書いて1961年に録音、翌年にリリースしたものです。アニマルズのファースト・アルバムはボーカルのエリック・バードンが好きだった曲、ライブで演奏していた曲をそのままスタジオで演奏して収録したようなものだったとのことで、エリックの趣味が反映した曲だったわけですね。

John Leeはどっちかと言えば抑え気味に歌っているのに対して、エリック・バードンはかなり気合いと力をこめた歌いぶりになっています。エリックのボーカルのスタイルが、わりに「ホット」な雰囲気を持ってるんで、そうなるのもうなずけます。あとJohn Leeのバージョンにはかなり長いギター・ソロも入っています。

アニマルズというバンドは、「Don't Let Me Be Misunderstood」や最大のヒット曲として知られている「House of The Rising Sun」をリリースしますが、1966年にあっさりと解散してしまいます。ボーカルのエリックは新しいメンバーを集めて再度アニマルズをスタートさせ、その後もいくつかのヒットが出ています。

第１期のアニマルズにはベーシストとしてチャス・チャンドラーが演奏していました。のちに彼はジミ・ヘンドリックスを見いだし、マネジメントとプロデュースに携わっています。アニマルズ時代よりもはるかに後世への影響の大きな仕事は、ジミを見いだしたマネージャー/プロデューサーとしてのものだったように思います。短い年月のことだったのですが、人の運命なんて分からないものなのでございます。

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