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続・撮像素子の話 [カメラ]

「続」と銘打ってなおも続く、デジタルカメラの撮影能力についての繰り言なのでございます^^;。レンズがごく小さなものであれば、当然撮影のレベルというか記録できる絵についての限界はある。これは銀塩フィルムの時代から当然のことであったわけです。ほぼ同じフィルムを使っていながら、でき上がりに差がある。それは機材が違えば、乗り越えることはできないものでした。

「ほぼ同じ」フィルムとは書きましたが、まぁプロないしハイクラスのアマチュア以外はあまり使わないフィルムというのはありました。リバーサル・フィルム。スライド用のフィルムと言ってしまえば分かりやすいと思います。特に日本では、プリントした写真を見るというのが普通であったためもあり、リバーサルの使用度は低いものでした。

なぜプロがよく使うかと言えば、印刷の原画として使うのにポジ画像の方が都合がいいから、なのですが、フィルム時代の終り近くには新聞のような時間の制約のある分野では、ネガも多く使われるようになっていました。ネガ・フィルムの方が処理時間が短くて済むためです。雑誌や広告などの印刷用途としてはずっとポジ(リバーサル)でしたが。

そして一般に使われていた35mmフィルムよりも大きなものも数多く存在していました。ただ、プロ以外に一般に使われることはごく少なく、一部のマニアックなアマチュアだけが手を出していました。デジカメ時代に移行した現在でも、「35mmフルサイズ」と称される撮像素子が存在していますが、これはほぼプロ用途(と一部のアマチュア)のものと言っていいと思います。

写真が多くの人の趣味・道楽として楽しまれ、「カメラを使って写真を」撮っていた時代には、一眼レフに分類されるカメラにも、「入門・初心者向け」が存在していて、比較的安価なモデルが多く発売されていました。各メーカーともに、その入門機で自社のレンズを買ってもらえれば、その後はその機材を活かして高級機へ移行してくれるファンを獲得できる、という思惑もあったわけです。

しかしご存じのように、多くの人にとって画像はケータイで、そして今やスマホで撮影して、そのままモニタに出力して楽しむものに変わりました。カメラを買ってまで「写真を撮る」という行為は、一部の限られた人の楽しみになったのでした。もちろん今でも多くの写真撮影ファンはいますが、銀塩フィルム全盛に比べればカメラの売り上げは激減している(たぶん)でしょう。

さて長々と書いてしまいましたが、デジタルカメラ時代の主力は、やはりコンパクト機であることは確かです。大部分の人にとって、ケータイやスマホより多少は上のレベルで楽しめれば充分なのですから。そして、さらにその上の「何か」を求める人だけが、より高機能で撮影能力の高い機種を欲しがるわけです。ここでひとつの画像を^^。
image_sensor_chart.png

いろいろなところで同じようなものを見かけますが、私も作ってみました^^;。多くの種類があるデジタルカメラの撮像素子のうち、とりあえずこの場の話に必要な3種の大きさの比較をしてみた画像です。1/2.3というのは現在でのコンパクトデジカメで主流となっている素子。製品の数も大変多い、最も使われている素子です。そしてAPS-Cは多くのデジタル一眼で使われている素子のうち代表的なもののひとつ。ただし、多くの近似値のサイズが使われています。

そして英文字にしましたが、何も気取ってそうしたわけではありませんよ^^;。書体の統一のために、です。マイクロフォーサーズはパナソニックとオリンパスがミラーレス一眼で採用している素子の大きさです。さらにこれらよりも大きな素子としていわゆるフルサイズ(およそ36mm x 24mm)が存在しています。さらに言えば「中判」と称するさらに大きなものもありますが、今回はこれについては割愛^^;。

撮像素子の面積で言えば、フルサイズは864、APS-Cは372.88、フォーサーズは238.74224.9、そして1/2.3は26.66ということになります。単位は平方ミリメートルね^^;。いちばん小さな1/2.3を1として見た場合、その比率は32.408 :13.986 :8.9558.435 :1となります。ふぅ^^;。まぁざっと32.5倍、14倍、8.5倍と言っちゃっても大きくは違いませんね^^;。

撮像素子の面積だけ見た場合に、いわゆる一眼(つまりレンズの交換が可能なカメラ)はコンパクト機とは大きな能力差がある、ということになります。もちろんレンズ交換をしないカメラの中にも「大きなコンパクト」とも言うべき、撮像素子の大きな機種もあります。とりあえず長くなりましたので、この記事はここまで^^;。何しろ様々な大きさの撮像素子が使われているという話、ということで。たぶんまた続きがありそうだと思います^^。

追記:資料にしたフォーサーズのデータが間違っていたみたいで、正確なサイズは17.3mm x 13mm。ということで面積を訂正しました^^;。のちの記事でも記しておりますが、初出のこっちも訂正をいれておくことにいたします^^;。
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