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桂米朝さんのこと [ひと]

記事ふたつで続けざまに訃報を記さなければいけないことになってしまいました。桂米朝さんが亡くなられたとのこと。上方落語の重鎮であったのはもちろんですが、落語という分野の大きな星でもありました。柔らかな話ぶりや表情なども、お人柄を感じさせる方でした。

実感としてはもう10数年ほどのあいだ、高座を見ることは無かったように思います。もちろん生で、ということではなくTVなどでの放映でのことなんですが。なにしろ生で接する機会はありませんでした。TVなどで見ていると、崩れることのない折り目のきちっとした話芸であったように思います。

だからと言って堅苦しいわけもなく、いつの間にか引き込まれてしまう語り口と、汚れの感じられない上方言葉が心地いいのでした。もって生まれた声質の良さもあって、耳触りがとても良いのでした。私は関西に暮らしたことはありませんから、時として関西言葉は耳に障る気がするのですが、米朝さんの噺を聴いていると耳は心地よさを覚えるのです。

家では時として気難しさを見せることもあった、と言うのですが、高座での噺を聴き姿を見ていると、やはりどこかに厳しさをたたえる感じも受けることもありました。外には見せない研究熱心さに裏打ちされた、端正さと語り口とが合わさったきれいな芸風であったと思います。満89歳没。ご冥福をお祈りいたします。どうか安らかに。
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