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K612を改めて聴く [ヘッドフォン]

我が家のヘッドフォンの中で、中古で買ったからという理由から記事にしていなかったものを書いていくというシリーズ。第3弾はAKG K612です。しばらく前にK601も欲しいものだけど、品薄になっていて手が出しにくい、ということを書きました。K601の後継にあたるK612にも興味はありましたが、大きな変更があるのなら試聴してからかなと思っていたのですよね。
akg_k612.jpg

あるところで、音の傾向はK601とほぼ同じで帯域のバランスが向上した、というレビューを読んだので、機会があればと狙っていたのでした^^;。某オークションで程度の良さそうなヤツをポチって聴いてみたところ、かなり気に入って使い続けているわけです。

特徴はと言えば、やはり高域の素直さと音場の広いところでしょうか。ナチュラルに録音されているものなら、高音域には一切刺激が感じられません。わずかにピークは作ってあるとは思いますけど。ボーカルにもいろいろあって、女性ボーカルでエフェクトが乗っていたり、帯域を少しいじっているようなものはそれが聴き取れるし、刺激が乗ってしまうものもあります。その点は元の音に対して素直と言えます。

AKG全般に言えるのかも知れませんが、エレキ・ベースの太い芯のある音色は表現してくれません。元々の録音に含まれているかどうかは、ホントのところは分からないのですが。アコースティックベースの太さは出るんですけどね。このあたりはやはり好みの分かれるところだと思います。ピアノは音色や輝きの表現は充分聴き取れます。

個人的にいちばん楽しめるのは、古楽のアンサンブルや独奏曲です。バッハのブランデンブルク協奏曲は、何種かの演奏を聴き比べてみて、録音時の楽器の配置やマイクアレンジの様子とかも含めて、違いが分かって面白いなと思います。独奏リュートの音像や音色、フレットと指のきしむ音などが良く聴き取れます。

ジャズでは、シンバルの響きやドラムスのヘッド(皮ですね)の音に嘘が無いことや、サックスの音色のかすれ具合などが特筆ものです。音場感がいいので、80年代以降の新しい録音では各楽器の位置の配置がよく分かります。50、60年代だと場合によっては両チャンネルに振っちゃうので、あんまり意味が無くなっちゃうんだけど。

もし使いこなしで難しいところを挙げるのなら、アンプにはある程度の力が必要になるところでしょうか。我が家でも2種のアンプのうちの電源のでかい方では、格段に低域の力が出てきます。アナログアンプの物量投下型なので、良く鳴るのだろうと思います。ソースもさることながら、やはりある程度の環境を用意しないと、本領は発揮してくれない、という特徴はありますね。

まぁAKGというメーカーの音の特色ははっきりしていますから、好みに合わないとなればいたしかたないとは思います。K612の音ならば、AKGらしさが発揮されていると思うし、音色と音場の素直さには感心します。ざっくり言えば無理の無い音作りだということでしょうね。低域の強さが無ければダメという人以外には、説得力のある音だと言えます。なかなかの出来だと思いますよ^^。
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