Harpo's Blues

Phoebe Snowという歌い手は、70年代半ばに独特の歌い回しでファンを掴んだシンガーソングライターです。特にデビューアルバムはヒットしました。「Harpo's Blues」は、そのファーストアルバムの２曲目に入っている曲なんですが、静かな雰囲気が漂う名曲。歌い方が個性的で、不思議な魅力があります。

ファーストアルバムは、けっこうジャズのミュージシャンが参加していて、ジャズテイストにあふれた曲が含まれています。この「Harpo's Blues」では、ズート・シムズがサックスを吹いてたりしていて、いい味を出しています。また、アコースティックギターの弾き方や響きがとても個性的。

このデビューでの予想外の成功は、アメリカの音楽界の商業主義が放っておかず、二枚目以降はセールスのためにいろいろ方向性は変わっていくものの、フィービの個性はスポイルされていくような出来になってしまったと思います。要はだんだんわりと普通になってしまった＾＾；。半ば引退から復帰してきたあとは、個性もある程度出せているようですが。

私としては、やはりファーストがいちばんこの人らしいし、好きなアルバムです。ベスト盤も出てるけど、むしろファーストさえあれば、いいんじゃないかとさえ思います＾＾；。音楽活動が次第にとぎれとぎれにのようになったのは、お子さんが重い病気を患っていたからだと聞いていますが、その子供も2007年に亡くなり、そしてご本人も今年の春に亡くなってしまいました。まだ60歳になったばかりだったと思います。

静かな夜にフィービの曲を聴いているのは、本当にいい気分にさせてくれるので大好きです。やっぱりワンアンドオンリーの声の持ち主で、かつ独特の歌い回しが心地よい歌い手さんでした。まぁ、初めての方はファーストとベストの２枚を＾＾；。ホントにファーストはいい出来だと、そう思っています＾＾。

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