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小曽根真さんのショスタコーヴィチ [音楽]

5月4日のNHK-FMは、ほぼ一日中ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの演奏会の模様とその録音を流し続けていました。私は断続的にかなりの時間を聴いて過ごしましたが、昼下がりの時間帯に演奏された、小曽根真さんのショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番の演奏は印象深いものになりました^^。

もともとこの作曲家については、私はあまり信頼していないというか、事情はあるにせよ自らの創作を曲げなくてはならなかった、という点が少しひっかかり続けています。国家からの圧力という厄介なものを背負ってしまった、という点では同情はするのですが^^;。

その陰では「ああいう風に書いたけど、あれはホントは違うんだ」と言うような一種の不満をぶつぶつと言い続けていたらしい、とも言うし、またその「証言」と言われるものは実は偽書なのだという説も聞きました。どちらにしても、音楽の味わいの中には皮肉、懐疑的なものが感じられ、なかなか一筋縄ではいかない音楽だとも思っていました。

ピアノ協奏曲第1番の「正統的」な演奏がどんなものかを知りませんが、小曽根さんの演奏は爽快な響きが感じられて、面白いと思いました。ひねくれた楽想や和声も、突破力を持つための一種のバネ、前進の勢いを強くするために引っかかりを作ってあるかのように感じました。

「ちょっと解釈が違うな」という感想を持つ人もいるだろうと思いますが、私はむしろこの作曲家に対しての一種のわだかまりを感じずに聴き通すことができました。作曲家の生涯から見ても、まだ国家の圧力をあまり感じずに作品を作っていられた時期の曲であるらしい、ということもありますが。

この日のNHK-FMの放送については、ほかにも演奏について書きたいものもあります。今回のショスタコーヴィチの協奏曲の演奏の印象は、大変鮮烈で楽しめたものでした^^。この作曲家についての考え方も、私の中で少し変化したかもしれない、と言う点も興味深かったです^^。よい聴きものでございました^^。
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