23人の交差点 － 日本代表のメンバーのこと

ついに発表された23人の名前に、いろいろな感想が生まれてきます。たくさんの人が書いていることでしょうから、くだくだしくは書きませんが、ほんの少しだけは思ったことなど。もうあとひと月で初戦のキックオフなんですよね。早いものでございます。

大久保の選出は「サプライズ」とマスコミが騒いでますが、あんまりびっくりはしませんでした。しばらく呼んでないからどうなるかな、とは思ってましたが、予想していたマスコミも結構ありましたからね。前の方なら真ん中も左右も、それこそ香川、岡崎、本田の誰の位置でも、そしてワントップでも入れるでしょうし、やれるはずだと思います。

ついでに攻撃陣について書くと、結局「高さ」で攻めるという、いわゆる「パワープレイ」というオプションを切り捨てたんだろうなと思います。対アジアの戦いではある程度有効だとしても、欧州・南米・アフリカが相手では厳しい、ということなんでしょうね。終盤点が欲しい時は、敏捷性に突破口を見いだそうということだと思います。

中盤については、長谷部にある程度めどがつきそうだという感触があったので、青山に決めたんでしょうね。代わりが必要なのは、むしろ遠藤ということになったんだと思います。フルに出続けるのは難しいかも知れない、という判断でしょうか。

守備陣については怪我人もいて、実はいちばん流動的な気がします。間違いなくスタメンと言えるのは、長友だけじゃないかな。あとはコンディションと回復の具合との兼ね合いで決めるんじゃないでしょうか。なかなか難しい決断を迫られるのではないかと思います。

ザッケローニという人は、人選をしていくときに「好悪の情」というものがあまり出ないタイプの監督さんだと思っています。好みの選手は当然いるでしょうけど、好みや「気に入らないタイプ」だから選ぶ、選ばないという選択はしない感じ。必要なものは何か、から考えているのではないか、と。

以前のことですが、試合終盤にPKを献上してしまったMFを、その後はろくに呼ばなくなった監督さんもいましたからね＾＾；。呼んでおいてレギュラーで出してるのに、そういうことをするのはおかしいでしょ、と思ったものです。ま、分かる人には分かる話なんですけど＾＾；。そういう「好悪」はザッ君には無いようだ、というお話＾＾；。

それにしてもこの４年のあいだで、いちばん流動したのはFWでしょうね。調子の良し悪しもあるでしょうし、いろいろな条件が重なってのことでしょうけど。李もハーフナーも前田も佐藤も豊田も呼ばれなかった。豊田は予備登録には選ばれましたが。それと中村憲剛も残念でした。

中村憲剛のブログの「落選のコメント」が話題になっていて私も読みました。淡々と、しかしもしかしたら心を絞りきるようにして書いたのかも知れないコメントですが、やはりある種の無念さを漂わせつつも爽やかな文章になっています。心境はいろいろあるにせよ、選手としてプレイしている以上は、きちんと受け止められるだけの心も必要なのだ、と思うと、月並みだけどやはり大変なことだなと思います。

様々な人生の道を歩んできた選手たちが、この「代表」という一点でひとつになるのも、やはり何かの不思議な結びの縁なのだと思います。これから一ヶ月余りに亘っての戦いに、我らが代表に声援と期待とを。そして願わくば勝利といくばくかの幸運を得んことを。

タグ：日本代表 ブラジルＷ杯 ワールドカップブラジル大会