Mr. Melody

「Mr. Melody」はNatalie Coleの名前を日本で一躍有名にした曲でしょうね。東京音楽祭（1972年から92年まで行われていた音楽祭）で1976年にグランプリを受賞して、日本国内では大ヒットになりました。本国アメリカではチャートとしてはやや奮いませんが、知られた曲ではあるようです。

曲としては３分10秒ほどを間奏も無しに一気に歌い上げていて、流れるような仕上がりになっています。バックのアレンジも含めて、ヒット作りの見本のようですね。特に後半から入ってくるスキャット・ボーカルのかっこよさは特筆もので、曲を特徴づけていると思います。

この人のお父上はもちろん「あの」と冠詞付きで呼んでしまうナット・"キング"・コールですが、歌唱のうまさはやはり父親譲りなんでしょうね。血統だけで歌がうまくなるわけは無いのですが、音楽に親しんで育ってきたであろう環境というものは、やはり重要だと思います。

80年代にはヒットに恵まれない時期もありましたが、その終わりごろにヒットがあり、90年代に入ってからは父親のうたった曲をカバーしたアルバムが話題になりました。いわば復活をとげたような形になっています。お父さんにはかなりお世話になってますなぁ＾＾；。特にヒット曲となった「Unforgettable」は、父親の歌ったバージョンとのバーチャル・デュエットとして有名になりました。

七光りというものは、ミュージック・シーンの洋の東西を問わず、数多くの例がありますが、なかなか親を超えるほどの成功や名声を得るのは難しいと思います。彼女の場合も、必ずしも大スターの道を歩めたということではありませんが、それでもグラミー賞を受けるだけの成功はしています。歌い手としてはまずは恵まれた部類なのだということでしょうね。

タグ：ナタリー・コール やはりこの１曲