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グスターボ・ドゥダメルのマーラー1番 [音楽]

けっこうびっくりしちゃったので、さっさと書いちゃいます^^。
普段特に業界の情報を気にしているわけじゃないので、この指揮者さんのことは知りませんでした^^;。一曲目の「シティ・ノワール」は、めりはりのある音響を聴かせてくれるオーケストラの腕自慢みたいな曲でしたねー。鳴りのいい音でした。聴きながら、年配の楽員もずいぶんいるオケだなぁ、とか、ホールのせいか響きが柔らかくていい音だな、とか思ってました。録音もかなり繊細な音まで捕らえてるのに、神経質になっていない感じで、NHKホールのN響よりいい感じかも^^;、とか。2Vnが右にいるので、おやっと思ったり。各パートの譜面台のデザインが面白いな、とか余計なことも思ったり^^;。演奏後の作曲者の表情が嬉しそうでしたねぇ^^。

マーラーの1番は、「交響曲」とは言うものの、実質としては「交響的音画」なんじゃないかと、私は思っています。次々とイメージのタブローが現れて、情景を描いて次へ行く。要は、けっこう演奏上やっかいなものを抱えている曲で、上手くやらないと単なる「咆哮曲」になったり「彷徨曲」になったりして、焦点がどっかにいったり幾つも出来たりで、わけ判らん演奏になりかねない。

で、ドゥダメルさんは、かなり柔軟なテンポ感を聴かせたり時おりぐっと腰を落したりして、めりはりの効いた音作りをしていました。ロスフィルって、最近はあんまり情報が無かったような気もするけど、この指揮者のコントロールについて行くのは、たいした腕前だと感心。

1楽章のチェロに出るテーマを聴きながら、「ああ、春だなぁ」と実感してました^^。このメロディーは、私には春のイメージなんですよね。2楽章の冒頭、引っ掛かるようなリズムにはちょっとびっくり。テンポの動かし方とか、音色の変化はなかなか楽しめました。3楽章もしかり。柔軟に動くテンポとリズムのアクセントの取り方、歌わせ方。うんうん、なかなか。

終楽章も次々と現れる情景を聴かせ(見せ)てくれながら、オケが引っ張られていく感じで、弦奏者たちの頭の振りの揃い具合が、ノリを見せてくれてましたね^^。コーダに入るところの踏んばりを、えいっとばかりに間を取ったりホルン奏者が一斉に立ち上がるところで、ぐっとテンポを落したり。下手をすれば「けれん」になりかねないところですが、オケが一心に演奏している感じが伝わってきているので、嫌味を感じさせませんでした。ドゥダメル兄さんも、唸る唸る^^;。演奏が終わったとたんに場内歓声と拍手になるのも、納得しちゃいます。もし私が現場にいたら、やっぱり声が出てしまいそう。そうそう、曲の一番最後の四分音符は太鼓も一緒に鳴ってましたね。3割ぐらいの指揮者はここに太鼓やティンパニを足したり、シンバルを鳴らしたりしてます(原譜は打楽器無し)。

最後に紙吹雪まで舞い降りてきたのには、いやはや、アメリカだなぁと、ちょっと苦笑い^^;。クラシックのコンサートじゃ初めて見ましたよ。全体としては大いに楽しませていただきました^^。


マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番

  • アーティスト: ドゥダメル(グスターボ),マーラー,シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2007/08/08
  • メディア: CD



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