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尾高忠明さんのブルックナー7番 [音楽]

N響アワーは尾高忠明さんでブルックナーの7番でした。楽章の長さからして、全曲は無理なのは当然ですが、アダージョを聴かせてもらえたのはありがたかったです。この曲はやっぱり1、2楽章の重量比が高いですよね^^。全曲としては「長大」という感じがあまりしません。平明なブルックナー。4番よりも、ね。

第1楽章は、ゆったり目のテンポで一音一音をしっかりと揺るがせないように音にしていこう、という意図が感じられました。腰の据わったしっかりした歩みが、やがて大きな建物の全貌を見せてくれるような、そんな演奏に感じられました。あまりテンポを動かさず、緊張感も高く、それでいて神経質に感じられるところは無くて、この曲の第1楽章らしい高みへのまなざしや平穏への想い、そして高揚感を感じさせてくれる演奏でした。

第2楽章も、同じアプローチと言えるんでしょうけど、音楽はさらに流動して柔らかいところは優しく柔らかく、高まるところは強く厳しく、しっかりと音を作っていこう、という意図は変わらなかったと思います。そうそう、普段あまり気にはしていないんだけど、譜面はノヴァーク版でティンパニのみ有効、ということでいいのかな。177小節からの打楽器(特にシンバルとトライアングル)は、ノヴァーク版を採用していても削っちゃう人も多いみたいですね。

朝比奈さんのハース版で聴いてても、ティンパニが入らないことに違和感は感じないし、ここにティンパニの入る必然はあんまり無いような気もします。かといって、全部有効にしてある演奏も、聴いてると壮大に盛り上がって、悪くは無いと思っちゃうんですよね^^;。ちょっとワーグナーっぽくなっちゃうけど。今日の演奏で画面で見ていると、一回のみの出番のティンパニ奏者が、演奏少し前にチューニングを確認しているのが見て取れたりして、緊張感を感じさせてくれていて興味深かったです^^;。

終楽章は快調なテンポで始まり、大げさにならない程度にテンポも動かして、躍動を感じさせてくれます。腰を落すところはじっくりと聴かせてくれてました。終盤、金管が危うい場面が少しあって、思わず聴きながら「もう少しだ!頑張って!」とか思っちゃいました^^;。プロ相手に失礼千万ですけど^^;。放送時間が本当にギリギリで、もうちょっと長く拍手を聴いていたい気がしましたね。ま、全曲はBSでどうぞ、っていうのがNHKのスタンスですけどね^^;。全体としては嬉しい聴きものでした^^。

ブルックナー:交響曲第7番

ブルックナー:交響曲第7番

  • アーティスト: 大阪フィルハーモニー交響楽団,ブルックナー,朝比奈隆
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1987/08/21
  • メディア: CD


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