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バーンスタイン そして20世紀の作曲家たち [音楽]

番組は作曲家としてのバーンスタイン、と言うことでしたけど、「人物伝」であるわりには音楽を語る回になっていたのは面白いと思いました。ウエストサイドストーリーは、映画の大ヒットもあって、バーンスタインの代表作になってしまったのですが、作曲家本人にとってはいろいろ辛い部分もあったという話は、なるほどなと思います。何しろアメリカのショウビジネスの世界の中のことですからね。まず第一の目的は「売れる」という世界ですし^^;。

バーンスタインが20世紀を代表する作曲家なのか、という点になると、うーん、いろいろご意見もありましょうが、私としてはちょっと推奨しきれないかも^^;。20世紀後半を代表するクラシック音楽家であることには、なんの異論も無いのですが。20世紀後半に範囲を狭めても「作曲家」だけの部分で言うとどうなんだろう。まぁ後半というか「戦後」ということになりますが。

何しろとりあえずはストラヴィンスキーですが、この人は実質的には1910年代で最重要の仕事は済ませちゃってますからねぇ^^;。次いで思い浮かぶのはラフマニノフとバルトークですが、ラフマニノフは音楽も心も19世紀の人^^;。バルトークは20世紀を代表する資格が充分だと思います。あ、ストラヴィンスキーももちろん充分ですけど、なにしろ生涯の大部分は三大バレエの遺産を食い続けた人、という気がします。

あとは、みんな「流派」というか、様々な分野にそれぞれの親分というか主導者がいるっていう感じになっちゃいますね。思いつくままにつれづれに行くと、レスピーギ、ヒンデミット、シェーンベルク、ベルク、オルフ。んー、ドビッシーとラヴェルはちょっと違いますね。えーと、武満、クセナキス、メシアン。並べただけになっちゃいますけど、いかに20世紀が多様性に満ちた音楽を生み出し続けていたかが実感できます。

ここに「バーンスタイン」を入れにくい気がしてしまうんですよね。もちろんゼロではないけど、かといって並ぶ感じでも無いような。やはり総合力としての「音楽家」として考えるべき人物なんだろうな、と思います。作り演奏し教え、そして発露し続けたという意味で、20世紀後半を代表する音楽家のひとりなんだろうと。

そして今2010年に達した我々の21世紀は何を生むことができるだろう、と思います。ストラヴィンスキーの「火の鳥」は1910年に初演されているんですよね。今年はちょうど100年経ったわけで、我らの21世紀がこれから何を作るのか、育てるのか、楽しみではあります。それとも、さしたる何かを生むことができず、20世紀を懐かしみつつ生きていくことになるのか。もっと言っていいなら、「クラシック音楽に明日はあるのか」ということじゃないかと^^;。あって欲しいと思います、明日。

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