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ストライクウィッチーズの歴史観 [アニメ]

ストライクウィッチーズという作品は、ファンタジーの要素とSFの要素を兼ね備えた作品だと思っています。魔法と科学。魔法のちからを科学で変換・制御するという考え方。現代の私たちの世界とは違った歴史を歩んだ、平行世界という設定もSFの要素です。それに加えて一種の侵略テーマSFとしての面も色濃く持っています。そして、西暦年としては1940年代が舞台になっています(テレビアニメ版)。

私が見ていて面白いなと思ったのはその歴史観で、正体不明の敵であるネウロイとの戦いを続けざるを得ない状況から、我々とは違った歴史をたどっているという点です。アニメの作中でもミーナと坂本さんの会話に出てきますが、作中世界では「世界大戦」は起こらなかったのです。

第一次・第二次大戦が起こらなかったということで、どういう世界が成り立っているかということを少し考えてみます。まず、カールスラント、オストマルク、オラーシャ(ドイツ、オーストリア、ロシア)は帝政を維持しています(オストマルクについては未確認ですが、たぶんそう)。現在のイタリアは少なくとも「ロマーニャ」「ベネチア」のふたつの国が、独立している状況のようです。

このロマーニャも公国ということで、君主制(たぶん立憲君主制)を維持しています。ガリア(フランス)は共和制、ブリタニア(イギリス)と扶桑は作中での言及はありませんが、たぶん立憲君主制。そして、我々の世界では第一次大戦の結果生まれた東欧諸国(ポーランド、ユーゴスラビア、ハンガリー、チェコ、スロバキアなど)は、おそらく成立していません。

まぁ、テレビ版作中ではネウロイが征服してしまったという設定から、明確に語られることは無かったのですが、東欧諸国は成立していないようです。第一次大戦の結果独立を確定させたはずのスオムス(フィンランド)が、独立国風に扱われているのは、多少矛盾をはらみますが^^;。我々の世界では大戦前は一応は国としての名目はありますが、ロシアの属国扱いでしたから。

現実の国名を慎重に避けながら、実際の第二次大戦の兵制や武器などを設定に生かす、というのはある意味大変マニアックというか上手な設定と言うか^^;。こういうやり方が可能だということは、この作品を見るまでは気がつきませんでした^^;。長くなりましたので、次へ続けますね。
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