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有頂天家族 第13話、最終話 [アニメ]

今期のアニメの中で(2期続きのものは別にして)、いちばん楽しみにして見ていた「有頂天家族」が終わりました。ちゃんと13話作るのって、最近では比較的少ない例のような気もしますが、充実した構成と展開を見せてくれたと思います。例によって原作は未読のままですが、読んでみたくなったのでさっき注文を出したところ^^。
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オープニングで4兄弟のタヌキ姿が出てくるんですが、個性がちゃんと現れていて秀逸です。このオープニングでも駆使されていますが、背景が実写からの取り込みでCGに起こされていて(正確な知識があるわけでは無いのですが)、この作品の根幹をなす(文字通り背景となっている)京都の街並みが、実在感を持って再現されています。

毎回見ていて感心していたのは、声優さん達の演じぶりでした。主役の櫻井孝宏さんの抑え気味の役作りと語りは、なかなかに聴きもので、少し世間から超然としたところのある矢三郎の性格をうまく演じていたと思います。「超然」と言えば何しろいちばんは能登麻美子さんの弁天で、この人が感情をあらわにするシーンは、鯨の尻尾に掴まっている時だけだったように思います。

ある意味大変怖い性格の人で、母タヌキ役の井上喜久子さんの演じぶりとは対照的。タヌキであるはずの母が人間味に溢れていて、人であるはずの(天狗でもあるわけですが)弁天が、ちょっと非人情と言うか人間離れしているのと対照的でした^^;。このあたりも聴きもののひとつ。

四男矢四郎役の中原麻衣さんも可愛くて、ちょっと中性的で成長しきっていない末弟の雰囲気が出ていました。夷川海星役には「艦これ」で今をときめく佐倉綾音さんでしたが、「今をときめいて」と思うのは私だけではないですよね^^;。ぶっきらぼうでちょっと謎めいていて、なぜか矢三郎には顔を見せない、という役どころが面白かったです。

いくつか気になることのひとつが、金閣・銀閣の兄弟と海星の母の存在。というか劇中登場しないのですが、当然叔父の婿入りの先に、のちの夷川母がいたはずです。海星は母親の方に似たのかな^^;。4兄弟の父総一郎と早雲の、兄弟の間でのひとりのタヌキを争う恋(「ひとりのタヌキ」は変ですか?^^;)が、ストーリーに落している影が、矢二郎と矢三郎に海星を加えた関係に影響をあたえているわけで、矢二郎の悩みも父と叔父を見ていたから、という背景はあると思います。

それにしてもタヌキに泣かされてしまうとは思ってもいなかったのに、涙が止まらなくて困ったのが第8話でした。父との別れを回想していく描写と、情感のこもったそれぞれの語りや、特に赤玉先生との別れのシーンなど、泣かされました。ちょっと落ち着いたところで、「父はその血を律義に四つに分けた」というあたりで、また泣けてきてホントに困ってしまいました^^。

一方で各所に出てくる奔放なイマジネーションと言うか、タヌキならではの「化け」のエピソードは大変面白くて、終盤12話で矢二郎が叡山電車に化ける(復活ですな)あたりなど痛快でしたね。あげくいろいろあって空を飛んでしまう、という展開が想像を超えていました^^。
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結局謎は謎のまま、という感じで年の初めに未来を念じて物語は終わるわけですが、物語として明らかにされていない背景は残っていると思うし、原作はとりあえず一巻で完結してはいるものの、続きはいずれ書かれるのかな、とも思います。アニメとしては、こんな腰が据わっていて落ち着きがあって描写がしっかりした作品は、そうそう無いと思いますが、原作の力による部分も多いと思います。続編は見てみたいけど、なにしろ原作の続編は未だ単行本にはなっていないようですし^^;。いずれのことにかお目にかかれればな、と思っておりますよ^^。
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