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Dear Old Stockholm [音楽]

さて1週スキップさせてしまった「この1曲」は、しつこくマイルス・デイヴィスのバンドに所属していたミュージシャンを繋いでおります^^;。今回の曲はPaul Chambersがリーダーアルバムとして1957年に出した「Bass on Top」の4曲目として収められています。いわゆる「哀愁を帯びた」メロディが印象的な佳曲です。

このアルバムはべーシストPaul Chambersのリーダーアルバムとして世に送り出されたわけですが、Hank Jones、Kenny Burrell、Art Taylorというメンバーと、リラックスした感じでプレイしています。特にギターのケニー・バレルの落ち着いてひんやりとした音色は、出色のできではないでしょうか。

「Dear Old Stockholm」は訳すなら「懐かしのストックホルム」と言ったところでしょうけど、スウェーデンの民謡なのだそうです。テナーサックスのStan Getz がスウェーデンで行ったときに、現地でこの曲を録音して、人気曲になったのだそうで、音楽と楽曲のたどる運命はいつどこで変転を遂げるのか、不思議なものでございます^^;。

このポール・チェンバースというお方は、50年代の半ばから60年代の初めにかけて、マイルスのバンドのベーシストをつとめています。1935年の生まれだから20歳になったばかりの頃から、ということになりますね。このアルバムではリーダーをつとめているということもあって、長いソロも聴かせていますが、マイルスバンドではさほどには前に出て来ません。でも不可欠ではないかと言えるほどに、存在感のあるプレイぶりだと思います。

Art Pepperの1957年の「超」の付く名盤「Art Pepper meets The Rhythm Section」でもポールさんはプレイしています。まぁこの「リズムセクション」というのが、当時のマイルスバンドの3人、Red Garlando、Philly Joe JonesとそしてPaul Chambersのことですから、当然ながらポールさんもいるわけだけど。それにしても「ザ」という定冠詞の付いてしまう3人組^^。

このほかにもポール・チェンバースというベーシストの、レコーディングの数たるや大変な量のようで、ずいぶんあちらこちらで、しかもいろんな人たちとの演奏が残されています。そして1969年の1月には満年齢で33歳の短い生涯を終えてしまうのです。それも結核で。

戦後ずいぶんと経っていたのに結核で、というのも忙しすぎて体をいたわる時間も無かったのかな、とも思います。なにしろ小澤征爾さんと同い年なんですから、健康に恵まれていれば普通に今でもご存命であった可能性も大きかったと思うけど。短かったにせよ、そして忙しすぎたのかも知れないけど、充実した音楽活動であったことも確かだとは思いますが^^。
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