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金子國義さんのこと [ひと]

画家の金子國義さんが亡くなられた、というニュースが入ってきました。写真集を出していたり、油絵の画集もあったり、いろいろな活動はされていたのだと思いますが、やはり一般的には「挿絵画家」でありポスターなどのイラストレーターとして、知られていたのではないかと思います。

一度見たら忘れられない、とはよく使う形容なんだけど、この人の絵ほどぴったりくるのも珍しいかな。大変に個性的なのですけど、私は「少し成長して、いくらかひねてダークサイドに寄った麗子像(岸田劉生の)」みたいな感じかな、とずっと思ってました。いや似てるというわけじゃなくて、人物のとらえ方がね^^;。

新潮文庫版の「アリス」の挿絵を描いていらして、訳も含めていい感じの仕上がりになっていたと思います。新聞なんかも「アリスの挿絵(装丁)」といった紹介のされかたですね。ちなみに「装丁」は使っちゃダメ、「装釘」じゃなければ、というご意見の方がいらっしゃったようですが、新聞はいろいろ難しいよね。私は確かにハードカバーの書籍なら「装釘」の字は似合うと思います。

そういえば金子さんのお名前も表記は「國義」と、ずっと旧字を使っていらしたようです。やはりこれも「国義」にされちゃってる出版物もあったみたいですけど。まぁご縁が深かった澁澤龍彦さんが「全部旧字」でしたからね。ちなみにこの記事では「彦」の別字がどうしても無理みたいなので、こちらの字ですが。

まぁ「龍」の字は分かりますよね。こっちの「竜」の字と比べてやはりちょっとかっこいいし。大瀧さんも基本的にはさんずいに旧字の龍でした。この記事でもタグは「國義と国義」を並記しておきます。ご本人には失礼にあたるかも知れませんが、変換できない人もいると思うので。

閑話休題。金子さんの絵は、芝居のポスターに使われたりもしていて、私はとあるお店の壁にそういったポスターが貼られていて、一瞬息を呑むような気分を覚えた時があります。存在感のある絵なのでございます。「一目見れば」とか書かれても、そんな絵は見た覚えが無いよと言う方のために、画像をそのままではちょっと憚られるので、書籍の表紙をお見せしておこうと思います。満78歳没。ご冥福をお祈りいたします。どうか安らかに。

鏡の国のアリス (新潮文庫)


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