猫とたそがれ時の虹 [猫]
何かが見えた気がして 猫は空に瞳を泳がせた
湿った風と 温かい雨とが 続いた日だった
そしてもうすぐ夜が来る
街が暗くなったなら 出かけるつもりだった
黒い雲と雲とのあいだに それはいた
見たことがあったろうか と猫は心を探る
わからないが知っている と心は告げている
ならばだいじょうぶ と猫は思うが瞳は離さない
雲が形を変えていき 空が色を失っていく
風は変わらず湿っているけれど
吹く向きは変わっていく 少しだけ少しだけ
空がやがて暗くなり それもまた色が消えていく
道の向こうに見えていたはずなのに
やがて夜が降りてきて 猫は街へと歩き出した
湿った風と 温かい雨とが 続いた日だった
そしてもうすぐ夜が来る
街が暗くなったなら 出かけるつもりだった
黒い雲と雲とのあいだに それはいた
見たことがあったろうか と猫は心を探る
わからないが知っている と心は告げている
ならばだいじょうぶ と猫は思うが瞳は離さない
雲が形を変えていき 空が色を失っていく
風は変わらず湿っているけれど
吹く向きは変わっていく 少しだけ少しだけ
空がやがて暗くなり それもまた色が消えていく
道の向こうに見えていたはずなのに
やがて夜が降りてきて 猫は街へと歩き出した
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