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年末は何を聴いていますか?^^ [音楽]

何を、と言うのはもちろんどんな音楽を、という意味なんです。「どんな」じゃないか。「どれを」でしょうか。日々の日記風に並べていくという嗜好でございます。先日はバイクで出勤する時に、頭の中で突然ローリング・ストーンズが鳴り出したものですから、仕事から帰ってきて「Beggars Banquet」「Let It Bleed」と立て続けに聴きました。頭の中がストーンズで満ちると、気が済むわけですな。

その2、3日後にはブルックナーが聴きたくなって、7番を聴き通しました。前にも書いたけど、私にとっては年末のブルックナー7番と言うのは、とっても素直に耳と心を満たしてくれる作品です。作品としてはしばしば「うしろふたつの楽章が軽い」とか言われてますが。なんのなんの、第1楽章で心を清浄にし、第2楽章で少ししんみりと落ち着かせ、第3楽章でざわめく炎を浮き上がらせて、終楽章では明るく高揚して解き放つ。

8番の深遠さ、9番の清らかな静寂、5番の雄渾も4番の自然にもそれぞれ及ばないけど、7番にはなにか澄んだ青空のようなすがすがしさがあります。暮れにはいいですよ、はい。そしてクラシックづいたところで、録画しておいた野田秀樹演出の「フィガロの結婚」を見始めたわけです。

私はオペラ方面には修練がまったく足りないし、だいいちオペラの実演には出かけていないし。普通の演劇だとそこそこ見には行ってるし、たまたまだけどチケットが手に入って、ミュージカルも一度だけ。というわけでオペラはテレビ鑑賞ということになります。あ、バレエもですね。そういうどっちかと言えば(トータルとしての)オペラには素人が見て、この野田版は大変面白いものでした。

音楽としてはいくつかのアリアを聴いたり、一部は知ってはいたのですが、筋立てをきちんと追いかけて見たのは初めて。ただおおよそのストーリーは知っていたので、見ていて困るということはありませんでした。で、外国人と日本人、イタリア語と日本語の混成というのは、とても新鮮な楽しみ方のできるものだったと思います。野田さん自らの訳という字幕も、言葉遊びも交えて面白いものでした。

そして舞台を幕で隠すことなく、常に視線にさらされていて、演出で幕が引かれる(ような)かっこうになるところとか。左右からと奥から出入りがあって、人物の動きが面白いな、とか。衣装が独特なデザインで興味深いな、とか。衣装は伯爵夫人は「花」がモチーフ、伯爵は権力をふりかざすという「カブトムシ」のような装飾とか、意図が分かるところもありました。だとするとフィガ郎の衣装はなんだろう。うーむ。蝉のように見えたけど何なのかな^^;。

というように、興味の尽きない舞台でした。歌良し芝居良しというところで大いに笑いましたが、フィナーレでの伯爵夫人の行動は「新解釈」なんでしょうね。私としては「(彼女の心情も)無理も無いなぁ」と思えるものでしたし、実際には実行するまでには至っていないし。アピールしただけで。このあたりは野田さんの主張と言うか挑発と言うか^^;。

まったく事前の知識も無いままに見たのですが、とにかく面白く見ることができました。でもオペラファンの人の中には、こんなの変だよ、という意見だってありそうな気はします^^;。特に最後の伯爵夫人の行動とかね。でもストーリーを追いかけていくと腑に落ちるし、現代的であるとも言えるんじゃないかな。この舞台の放映は年末のひとときの思わぬプレゼントでございました^^。
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