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K242HDを改めて聴く [ヘッドフォン]

少し前に書きましたけど、我が家にはまだリポートしていないヘッドフォンがいくつかあります。いずれも中古で手に入れたもので、新品購入ではないためにエージングについては書けないし、記事にはしていませんでした。それでも音質や装着感については参考になるかな、ということで順に書いてみようかな、と思います。買った順に古い方から^^;。
akg_k242hd.jpg

というわけでAKGのK242HDから。AKGの言うところの「セミオープン」ですが、私としては「セミオープン」という分類にしたときと、「オープン」としてあるときの明確な定義がもうひとつ分かりません。メーカーによって考え方は違うんでしょうけど、日本国内では「密閉」以外は全部「開放型」というくくり方をしてるような気もします^^;。

ま、たぶんその分類でおおむね間違いは無いでしょうね。ユニットの背圧が抜けているかいないか、という違いで。スピーカーのバスレフも、ダクトを積極的に低音増強に利用する場合と、ダクトは背圧を抜いて音の抜けを良くしようというアプローチとふた通りありますからね。ヘッドフォンの開放も似たようなものなのかな、と。

AKGのK242HDは、セミオープンということで、手元に先に買ってあったK240MK2とは親類筋に当たる型番です。ただし音はけっこう違いがあります。と言ってもAKGの基本的なトーンというか音色の大筋は同じです。全体としては誇張やクセの少ない、高域に伸びがあるけど硬さや鋭さは無い、というものです。

ただK242HDは、低音をやや増強してあるような印象で、多すぎるほどでは無いものの低域はけっこう出てきます。一方の高域は最高音域がやや落ちている感じで、少し柔らかい音になります。側圧が弱めで当たりが柔らかいことも相まって、聴きやすい疲れない音だなと感じます。だからと言ってもの足りない音域があるわけではありません。

少しだけ女性ボーカルが引っ込む感じと、金属パーカッションの言わば「金物感」が少し少なめ、ブラスの輝きもいくらか曇るかな、というところでしょうか。従ってハードなロックのギターの音やシンセサイザーの高域は、人によってはもの足りない表現だと感じると思います。ただし「無い」わけじゃないので、長く聴いてるとこのバランスでいいんじゃないか、と思えてきます^^;。違うヘッドフォンに換えるとかなり「違う」と思うんですが。

低域が少し出ていますけど、重過ぎるというほどでもありません。クラシックのオーケストラ、室内楽ともにちゃんと聴けます。ピアノのきらめきも少し柔らかくはなりますけど、きれいな響きです。ジャズのベースも芯が太いとは言えませんし、重くは無いもののよく響きます。サックスのきらびやかさやシンバルのレガートは、少しおとなしくなります。

全体としては、普通に世間で言うところの「AKGっぽさ」はやや抑えめで、低音はやや上昇、高域は少し後退していて、中音域がちょっぴり引っ込みます。音場の拡がりはそれほどではありませんが、奥行き感はちゃんと出ています。総体としては聴きやすく疲れない音だなと思います。

長く聴いていてもホントに疲れませんから、たとえばこの記事を書くあいだずっと聴いてますけど、側圧も気になりません。そういう意味で音楽を楽しめるヘッドフォンだなというのが、この機種の評価ということになりそうです。体全体で音楽と対峙する聴き方には向いてないと思うので、そういうのが好きな人にはちょっともの足りないとは思いますが、反対にリラックスする聴き方には向いてるし、しかもバランスは悪くないと言えるでしょうね。なかなかいいところに着地している製品だと思いますよ^^。
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