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エサ=ペッカ・サロネンの春の祭典 [音楽]

10日の21時からのEテレで、エサ=ペッカ・サロネン指揮のフィルハーモニア管弦楽団の演奏会が放映されました。演奏会そのものは1月に行われているんで、聴いた人も多いとは思いますが、5月に至ってのテレビ放映の感想になります。中でもストラヴィンスキーの「春の祭典」の演奏について。

フィルハーモニアというオーケストラは、正式団員が75人の団体で、大きな編成の曲を演奏するときは、臨時奏者(いわゆるトラですな)を入れるのが通例らしいです。ロンドンのオケってわりとみんなそんな感じなのかな。もしかして。今回来日しての公演も、プログラムの最後に大きな編成の曲が入っているものになっていたようですね(「春の祭典」「火の鳥」「マーラー交響曲第9番」)。

とすると今回の放映の「春の祭典」はどの人がエキストラなのかな、とか見てましたけど、分かるわけは無いよね^^;。まぁホルンが8人っていうのは2、3人は臨時、というような。あとは弦楽器でしょうか。とにかく曲の冒頭、お洒落を決めたファゴット奏者のお姉さまのソロからスタートして、弦の刻みの有名な部分に至るまでの、木管のうまさとリズムの切れはなかなかのものだと思いました。

私はこの曲の実演を聴いたのは一度だけ。在京某オケの定期でなのだけど、始まって数分のうちに「なんか寝ぼけたみたいな演奏だな」とか不遜にも思ってしまい、集中を欠いてしまった記憶があります。まぁよく言えば「安全運転」、悪く言えば「譜面をなぞるだけ」。指揮者と何かトラブったのかしら、とか思っちゃうくらいの演奏でした。

誤解の無いように言っておくと、在京のプロオケですし、いい時にはいい演奏も聴かせてくれるんだとは思います。えーと、私が多く通った東京交響楽団ではありません^^;。ただその時には「生の春祭」を聴いてみたくて、定期のチケットを買ったのでしたっけ。とにかくこの曲の出だしから例の弦の刻みに至るまでの部分の雰囲気とか切れ味で、楽しめるかどうかは決まるぞ、と思います。今回は丸^^。

閑話休題。全体としてはきびきびとしたリズムの切れ味と、サロネンのタクトにきちんと反応する運動性が印象的でした。荒々しさや野性味を求めたい人にとっては、やや食い足りない感じがしたかも知れませんね。熱量はあるんだけど、音楽的な純度を大事にしている演奏だったかなと思います。それにしてもサロネンさんの振りは的確かつきれいで、教科書になれる人だなぁと思います。

NHKのカメラもここぞというショットはきちんと押さえていて、アルトフルートやバストランペットがアップになったり、ワグナーチューバがホルンから持ち替えで2本演奏されるところを見せてくれました。弦が全部下げ弓でぐいぐい弾かれてるところとかね^^。よく分かっていらっしゃるなぁ、と感心してしまいます。プロの音楽映像撮影陣に向かって失礼かも知れませんが^^;。

私としてはこういう感じの演奏(大暴れしたりせずに音楽を追及する方向)は好きな方ですから、画面を見ながら楽しんでいました。今回の来日は3プログラムあったそうですけど、映像収録は全部してるのかな。だとしたらほかの演奏会も楽しみにしたいところですけれどね^^。どうなのかな。ま、期待しておきます^^。
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